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ahoaho
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高橋しんさんの最新作スピリッツさくひん。

主人公のおくたんがちせと優しいシュウちゃんとの新婚生活を
描いたような世界観(ただ、旦那不在)

最終兵器彼女からのときもそうでしたが、一話はフェイクだったのかと
思えるほど健全な運び。
それが、二話以降になるとどうも暗雲がたちこめてきます。
世界の話だったり。
戦争だったり。
兵器の話だったり。
蔓延する病気の話だったり。
汚染される浄土の話だったり。

作者の絵はいつもほんわかしていて、あたたかい。
でも突然てんぱって崩壊する脆さ。
それがあの線に現れていると、こちらも胸がざわざわとする。

「待つあいする人」が帰らなくとも、食べるヨロコビ、作る
ヨロコビをかかさないおくたん。
毎日小さな体で、汚染された大きなサツマイモやカボチャを収穫し、
毎日毎日おいしそうなご飯が食卓に並びます。

「おくたん、どうして毎日そんなにはたらくの?」

と聞くと、彼女はほえっとした顔で

「なんも、楽をするために生きてるわけじゃないもの」

と、せかせかと手元を動かして野菜を育てるのです。
そうやって収穫された野菜をスイートポテトにしたりして
近所や子供に配るおくたん。

「つくる」「そだてる」「ちょうりする」「たべる」

この一連の動作は、生き物ー特に人間にとって、生死に関わること。
その動作をすることは、人にとって幸せなことなんだなぁと、
おくたんを見ていてそうおもいました。

餓死寸前になっている猫に、「おまえ、それでいいんかい?もう十分、生きたかい?」
猫はにゃーんと泣いて、おくたんにエサを請いました。
おくたんは「それでいいんだよ。それが生き物のあるべき姿なんだから」

作ること、調理すること、食べることに貪欲なおくたんは、
足元がふらついた優しくない世界でも、これ以上ないくらい
健康的に生きています。こころにもからだにも。

わたしもがんばろうとおもひました。
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